大人になっても乳歯が残ってる… よく聞く話です。

こんな状況の場合のほとんどは次に生えてくるはずの永久歯がない。
またはあってもおかしな位置にあり出てこれない状況。
永久歯が萌出してくるときに乳歯の歯根を溶かしグラグラになって抜け落ちる。
だから乳歯と永久歯がなければ乳歯は残ってしまうのです。

もちろん健康な状態で残っていてくれれば何の問題もないのですが、
自己管理ができないうちに生えていた乳歯ですから虫歯罹患率は高い。
しかも第2乳臼歯の場合歯根が極端に広がってることが多いので、
前後の隣接する歯に悪影響を与えることも…。
もう歯根もなくなってるのに挟まってるから抜けないだけで、
実は歯肉の乗っかっているだけなんて状況もあります。
よく確認されてみて下さい！

何度か歯肉の炎症を繰り返しそろそろ限界だと抜歯することに。
金属の大きな詰め物が入っている左右の第2乳臼歯です。（写真上）

抜歯は両側合わせて3分で終了。
約1か月歯肉の治癒を待ってインプラント埋入。
こちらの手術も両側合わせて10分ちょっと。
2か月後に上部のセラミッククラウンを装着し完成です。（写真下）
本来の永久歯よりもやや幅が広いですが、
これで全体のかみ合わせが整っているのでOK。

インプラント以外の選択肢はなかったのか？

・ブリッジ 健康な前後の歯を削って3本つなげます。
失った歯のために健康な歯を削りたくありません。
できればこういう治療はやりたくありません。

・入れ歯（義歯） 前後の歯にクラスプという固定具で安定させます。
取り外し式になるし固定具の揺れが前後の歯に負担をかけます。
ともかく違和感が大きく作っても使わない人が多い。

・歯牙移植 親知らずをここに移植するのはサイズ的に不可能。

・抜歯してそのままなにもしない 前後の歯が斜めに倒れてきて歯列に隙間ができ、 咬合バランスが崩れてきます。
これは1番ダメかも。 ということでインプラントがベスト…というかベターなのです。

こちらの患者様は20代後半の女性でした。
若い方であるほど「進化系」の方が多いので、 永久歯の本数が不足している可能性があります。

皆さん顎が尖がって顔が小さいですからね。

乳歯からインプラントへ

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