渋谷
インプラント治療の流れ
インプラントオペには、おおまかに1回法と2回法があります。2回法は、インプラントを埋入してから一旦全て歯肉で覆います。骨とインプラントが結合した後に改めて歯肉を開き、貫通させて上部構造を製作し装着します。最近は、抜歯後早い段階でインプラントを入れるようになったので、大半のケースでインプラント埋入と同時に骨補填を行います。骨補填を行った後は絶対に唾液に触れてはならず、触れてしまえばせっかく補填した移植が失敗します。ですので、大半を2回法で確実に行います。1回法はそういった心配のないケースに行う方法ですが、手術回数が少なくて済みますし、その結果患者様の痛みや腫れは最小限になります。
インプラント埋入時の痛みを軽減するために局部麻酔を行い、顎骨を露出させインプラント体が適合する穴を専用ドリルで形成します。そこにインプラント体を埋入、傷を縫合します。時間と共に骨が成長することでインプラントは周囲の骨と結合していき、安定します。インプラントと骨が結合するまでの期間は、インプラントの状態に問題がないかを定期検診でチェックします。約2〜3ヶ月ほどでインプラントは周囲の骨と完全に結合され、治療は終了となります。
診断と治療計画
口腔内写真、レントゲン、歯科用CT、スタディモデルなどの資料取りを行い、口腔内全体の細かい審査をします。その後、患者様のニーズに合わせて治療計画を立て、術式、治療期間、費用、リスクなどのインプラント治療に必要な説明を行います。
ドクターからの一言アドバイス
全ての医療行為の入り口は診断であり、これが正しくなければなりません。また、高齢化社会になった現在、できるだけ体に負担を与えないようなインプラント治療も可能になっておりますのであきらめずに是非ご相談ください。
●インプラント治療が可能なケース
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●歯が1本だけ欠損している場合
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●複数の歯が欠損した場合
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●歯が全て欠損した場合
初期治療
インプラントは歯周病菌にとても弱いため、手術を行う前に口腔内をきれいにしておく必要があります。初期治療では、口腔内の歯石をしっかりと除去し、またご自身によるブラッシングをしっかりできるようにするといった口腔内の衛生的な環境の整備を行います。
ドクターからの一言アドバイス
インプラント治療が完結するまでの期間も、見た目のある程度の回復や食事もしなければなりません。KU歯科クリニックでは生活に支障をきたさないような仮歯などの準備をすることで、治療中も快適に過ごすことができます。
一次手術(インプラント埋入手術)
局所麻酔をした上で、小さなネジ状のチタン製インプラントを顎骨の中に埋め込みます。
手術中の感染を避けるために一般の治療を行う診療室とは別に、厳密な滅菌,消毒の行き届いた専用手術室で行う必要があります。
ドクターからの一言アドバイス
安全な手術を行う為に、様々な配慮をしています。CTデータを用いて作成したサージガイドは、危険な部位に器具が届かないような安全装置が備えられています。
インプラントと骨の安定化
インプラントと骨がしっかりとオッセオインテグレーション(結合)するまで約5~10週間ほど待ちます。待機している間、手術箇所が歯抜けの状態となり、生活・仕事に支障がでますので、通常はインプラント上に仮歯を入れておきます。
ドクターからの一言アドバイス
個人によっても部位によっても骨質は様々で、ものすごく硬い骨やスポンジのように柔らかい骨もあります。それぞれのケースに最適なインプラントシステム及び、術式で対応しますのでご安心ください。
二次手術
オステオインテグレーションの確認後、一次手術で歯肉で覆っていたインプラント体を貫通させます。その際に周囲の歯肉を安定させることも同時に行います。
ドクターからの一言アドバイス
一昔前のインプラント治療と違い、近代インプラント治療では抜歯をしてからインプラント埋入までの期間がとても短くなりました。つまり、大半のケースでは抜歯した穴が少し残っていることが多いためそこに何らかの骨補填を行います。骨補填の成功の鍵は、唾液に感染しないことなので一次手術では完全に歯肉で覆うことが多くなっているのです。
人工歯の型とり
2次手術で周囲の歯肉が安定したら、シリコン系の材料で精密印象をとります。
ドクターからの一言アドバイス
既製のアバットメントを先に取り付けて行う製作法もありますが、最近ではアバットメントとクラウンを同時に製作し同時に装着するのが多くなっています。また、その二つを一体化させスクリューで固定する方法もメンテナンスのしやすさなどから見直されています。
人工歯の装着
インプラントには、天然歯にある歯根膜という緩衝材がありません。なので独特の咬合調整が必要でそれらをきちんと理解した歯科医がクラウンを装着します。審美性、機能性、生態審美性に優れたマテリアルでクラウンを準備しております。
ドクターからの一言アドバイス
インプラントには歯根膜がないので少し固めの材料がよいとされており、最近では2ケイ酸リチウムやジルコニアなどの材料を中心に製作しています。また、これらの材料のほうがプラークの沈着が少ないというデータも発表されており、ますますこの流れは進むと思われます。
継続的なメンテナンス
インプラントを長持ちさせるためには、継続的なメンテナンスが不可欠です。
定期検査は、装着後の一週間後、その後はだいたい1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月後に行います。定期検査ではインプラントの使い心地や経過状況など伺いながら、噛み合わせと清掃状況のチェックを行います。
ドクターからの一言アドバイス
インプラントも天然歯と同じように、周囲の骨が痩せるインプラント周囲炎も起こります。クラウンも歯根膜がない為に過剰な咬合力が加わった時に起きる破折や緩みなどのトラブルが起きることがあります。何事も永遠なものはないので、その時々の状況に合わせた微調整は必須です。