インプラント埋入手術において、
完全に歯肉で封鎖し後に貫通させる方法を2回法
最初から歯肉を貫通させ縫合する方法を1回法
と言います。
手術回数を減らしたいので可能な限り1回法ですが、
大掛かりな骨造成を行い感染リスクのあるケースは2回法で行います。
10か月前にインプラント埋入と骨造成を行いましたが、(写真参考)
次回2次手術…のタイミングで中断してしまった。
日本中を駆け回り若者たちを熱狂させる超人気者なので、
こういうこともあろうかと一応2回法で行っておいて良かった。
先週末にご連絡いただき仕事も落ち着いたので再開したいと。
本日来院され2次手術を行い歯肉から貫通させました。
インプラント埋入と同時に骨造成していたのですが、
予想以上に骨再生がうまくいき全て歯槽骨内に埋まっていた…。
埋入部位は予想できるので骨削合し封鎖スクリューを除去。
その後高さ5ミリの延長キャップに交換し縫合。
嬉しい悲鳴である…。
当医院ではできるだけ手術回数を減らすために大半が1回法。
条件が揃えば同時に固定式の仮歯まで装着します。
可能な限り手数を少なくして組織を挫滅させずに行うことが大切。
しかしそれはスキルと経験が伴わなければ逆にリスクになる。
自分の実力に正直に術式を考えなければなりません。
例えるなら…
10回に1回成功するかわからないランニングアプローチをするよりも、
カッコ悪くてもパターで転がした方が安全
ってところでしょうか。笑
自分にとっては数多くの症例のうちの1つかもしれませんが、
患者様によっては唯一の機会なのですから失敗は許されません。