歯列矯正は見た目よ良くするだけではない。
歯列が綺麗になれば汚れも溜まりにくいし、
溜まったとしても清掃もしやすい。
間違いなく歯周病や虫歯の予防になるのです。
かみ合わせのバランスも良くなれば咀嚼効率も上がる。
口は消化器系の入口だから食道や胃への負担も減る。
全身の健康管理にも大きな影響を与えるのですよね。
現代人は顎が小さくなっているので歯列不正は多く、
歯列矯正の需要は高くなるばかり…。
しかしリスクもあることを理解しておかなければなりません。
歯根を支えている歯槽骨の吸収(痩せ)と添加(増骨)。
この繰り返しで歯根は移動し新たな骨で支えられる。
しかし骨の代謝量は加齢とともに減少するので、
歯根は動いたが骨が痩せたまま新たな骨ができないことも。
また歯根が短くなっったり神経が死んでしまうこともある。
そういうことを十分に注意して行わなければならない。
上の画像は20代前半の女性の2番目の歯の側面画像。
歯列矯正はとうに終わり現在は保定期間。
歯根は全くなくなり歯槽骨もかなり痩せてしまった。
現在は接着剤で両隣の歯に付いてるだけ…。
実は患者様は当医院の歯科衛生士。
地元の歯医者さんで行ったそうで、
専門学校で歯科の知識がついていけばいくほど、
だんだん不安になってきたのだと。
ほんとどうしましょう???
増骨してインプラント?
メリーランドブリッジ?
元々2番目の前歯は歯槽骨の厚みがないが、
歯根退縮と歯槽骨吸収がこれほどまでに進むとは。
こんなこともあるので歯列矯正も慎重に行う必要がある。
力のかけ方や移動量など診断とテクニックが重要なのです。
ここ最近は取り外し可能なアライナー矯正が大ブーム。
取り外す式なので従来のワイヤーよりも取り組みやすい。
しかし本当に医療機関なのかと疑うような施設もあり、
きちんとした診断を元に行っているか疑問に思うこともある。
最近トラブルのご相談も多いです…。