術前に得られる事前情報がCTのおかげで格段に増え、
デジタル化が進んだことでガイデッドサージェリーが正確になった。
今までインプラント治療をあまり行ってなかった先生方も、
ここ数年急激に積極的に取り組み始めたような気がする。
この前あるご高名な先生とお話しする機会があって、
やはり皆同じようなことを感じてるなぁと再確認した。
あまりにもガイドに頼りすぎる傾向が大きくなって、
逆に今まであまりなかったようなトラブルが起きている。
ちょっと心配だよねぇ…って。
ガイデッドサージェリーでしかインプラント埋入をしたことがない
って言いきる若い先生が多いんですよね。
もちろんそれはそれでいいんだけどそれだけじゃちょっと。
トラブルが起きてからじゃ困りますからね。
ガイドはCTデータをもとにプランニングするので、
実際の手術時にフラップをあけた状況と同じなことが前提。
しかし実は同じじゃないんですよね。
壊れつつある骨や新たにでき始めてる骨をどのように画像にするか。
それはCTメーカーによっても違うし誤差があるのが当たり前なんです。
もっと基本的なことを言うといくらガイドが正確でも、
口腔内でガタガタ不安定だったり浮き上がっていたらアウト。汗
注水が行き届きにくいので骨の温度上昇も注意が必要。
ガイドを使うと骨の硬さを正確に感じにくいですしね。
その他もろもろ注意が必要なのです。
なのでフリーハンドでの埋入を数多く経験した人が、
確認の意味でガイドを準備して行うのが安全なんじゃないかなと。
ここ最近講演やセミナーを行いながら痛切に感じています。
フリーハンドでもこんな位置に埋入可能。(写真上)
年寄りが何言ってるんだ…と若手の先生から叱られそうですが、
嫌われる覚悟で誰かが言わないといけませんしね。
*インプラント治療は健康保険適応ではなく自費診療になります