私がインプラントを始めたばかりの約20年前は、
可能な限り太く長いインプラントを入れるのがスタンダード。
最近では短くても細くても予後に大差ないと言う長期データから、
無理して太く長いインプラントを入れなくなってきています。
太く長いインプラントを埋入するためには、
大掛かりな骨造成や軟組織移植が必要ですので、
治療期間も長くなり痛みや腫れの侵襲も大きくなります。
短く長いタイプならシンプルな術式で済む可能性大。
それよりも何よりも、
周囲の支持骨の厚みを一定以上確保しておくことや、
全体の咬合バランスを整えておくこと
のほうがはるかに重要。
元々の既存骨以上に造骨したとしても、
結局は時間の経過とともに吸収してなくなってしまう。
造骨しても横幅は変わらないから隣接歯に近づくだけ。
それなら骨造成は最小限にして短く細いタイプを使用する。
こんな考えも近代インプラント治療では浸透してきています。
材料も器材も発展してますからね…。
ちなみにこのインプラントは、
直径3.0mm
長さ11.5mm
と超極細。
上顎2番は元々骨幅がない部分ですので、
シンプルに超ナローなタイプを選択。
骨造成なしですので約15分のシンプルオペ。
痛み腫れも最小限で2か月半位で固定式の仮歯にします。
低侵襲インプラント治療を短期間で行います!