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削らない歯科治療

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KU歯科クリニックは金属を使わない歯科診療を目指します。
最近の話ではなく23年前の開業時から方針は変わらない。

金属を使用すると歯を削る量は多くなる。

陶材焼き付け鋳造冠の場合は金属色を隠すために不透明の下地を敷き、
その上に透明感のある陶材を築盛するので厚みが必要になるからだ。
場合によってはそのせいで無意味に神経を取ったりしなければならないことも。
1本の歯の寿命を考えた時に神経の有無はかなり影響が大きいので、
無意味に神経をとることはもちろん健全歯質の削除量は最小限にしたい。

奥歯の咬む面の広範囲に詰めてあったセラミックインレーが割れた。(写真上↑)
2次齲蝕にもなっており咬合面は覆わなければならない状態。
従来の陶材焼き付け鋳造冠(メタルボンド)にするなら歯肉縁下まで削合して、
美しくないつなぎ目を歯肉の中に隠したいところだが、
強度のあるオールセラミックを選択するとこのように歯肉縁同レベルどころか、
歯肉縁上につなぎ目を浅く作っても審美修復が可能になる。

綺麗なだけでなく強度は従来の築盛陶材より3~4倍もあるので丈夫だ。
最近は8~12倍の強度を持ち透明度の高いものもある。
この分野の進化のスピードはすさまじく新しい材料がどんどん発表されている。

メタルボンドは合着で簡単だけどオールセラミックは接着操作が難しい。
わかりやすくいうと、オールセラミックはくっつけるのではなく科学的に一体化させる。
そのため、しっかりと湿気を排除したり表面処理をきちんと行わなければならない。

支台歯形成の際にも注意が必要で、内側に入る部分はできるだけ鋭角な部分をなくす。
接合部に薄い部分を作らないように一定の厚みを確保する。
その他もろもろオールセラミック用の支台歯形成を理解しなければならないし、
そのうえで確実な接着操作を行って初めてオールセラミックの特性が生かされる。
残念ながらその特性を正しく理解せずに使用してうまくいかないケースが多いと耳にする。
そういう誤解から治療法そのものの信頼をなくすことになるので残念だ…。

レコードからCDになり、MDから音楽配信の時代の変化を体感して生きてるように、
私が卒業した頃の治療のスタンダードと近代歯科治療のスタンダードは大きく変わってしまった。
上の1枚の写真をオールドタイプの先生が見たら「ヘタクソ!」と罵られて歯肉縁下3ミリまで削られ、
止血用薬剤がしみ込んだ圧排糸をギュウギュウに歯肉溝に押し込まれるかもしれない。笑
キュイーンと耳障りなタービンさえすっかり使わなくなった私の歯科治療。
患者様にも次世代の歯科医にも正しく伝えていきたい。

ファイバーコアポスト直接法について ← 併せてお読みください

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