前歯の差し歯に痛みがある…
その差し歯を入れたのは15年以上も前でレントゲンを撮ると根尖部に透過像がある。(写真左)
根管内を綺麗に清掃した後に入れる充填材料が緊密に入っておらず、
CTの3次元画像で見ると根尖までしっかり封鎖もされていなかった。
差し歯を外し古い充填剤を除去し時間が経過している根管をあけるために格闘します。
マイクロスコープで拡大しながら根管を探し始めて10分ちょっと…。
ようやく入り口を見つけ慎重に先端まで貫通させ少しづつ拡大させていきます。
ファイルという拡大器具を入れた状態でレントゲン写真を撮影。(写真右)
拡大と洗浄を繰り返し根管内を綺麗にしてお薬を入れて閉鎖。
これを数回繰り返し綺麗になったら改めて先端まで緊密に充填する予定です。
その人の持つ自然治癒力によっても回復スピードが違うのでどれくらいとは何とも言えません。
しかし今日1日で根尖部の膿を排膿させるための通路はしっかり確保できました。
いくらセラミッククラウンが美しく周囲と調和がとれていたとしても、
このルートキャナル(歯内療法)がきちんとできていなければ数年後このようになります。
歯科医の仕事は治療直後よりも時間が経ってから本当の評価がされるのです。
ちなみにこちらのケースは今日の私(理事長の梅田です)の仕事です。
この1時間後に私自身の歯科治療で患者様の気持ちになり歯の大切さを再認識しました。
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