正直言うと新兵器でもない。
かなり昔からこのベネックスはあり、
私自身もなんだかんだで10年近く使用してる。
グループ全体で3セットほどあるだろうか…。
ドイツのヘルムートツエフと言うメーカーのもので、
ここ最近使用する機会が増えたので進化系を追加購入。
通常歯を抜歯する際はヘーベルという細いノミを使う。
歯根膜の間に挿入し揺らしながら歯根を脱臼させるのだが、
歯がボロボロだったりするとうまく力が伝わらず、
そのせいで周囲組織を挫滅させてしまうこともある。
インプラント…特に審美領域の場合はその挫滅が命取り。
挫滅させた組織は治癒する際に吸収し原型とは変わってしまう。
もちろん移植でうまくいく場合もあるが戻らない場合もある。
とにかく健康な部分にストレスをかけないよう抜歯したいのだ。
そんな時にこういった器具は非常に有効。
クレーンで牽引するように歯牙を脱臼させます。
一般の先生方はほとんど使用しない器具なので慣れが必要ですが、
ヨーロッパの審美インプラントの大家は皆さん使用してますね。
こんな感じで牽引するんです。
周囲組織に優しいスムーズな抜歯ができますね。
ベネックスは新兵器じゃありませんが、
ここ数年とてもメジャーになってきてる。
低侵襲歯科治療用器具の1つですね。
KU歯科クリニックでは全ての歯科治療において、
安全な低侵襲治療を心掛けております。