歯科医院によって考え方はかなり違いがあると思いますが、
KU歯科クリニックグループのインプラント上部構造は、
基本的にはオールセラミッククラウンをスクリュー固定です。
従来のメタルボンド(陶材焼付け鋳造冠)のポーセレンの強度では、
歯根膜が無く緩衝のないインプラント上部構造としては軟らかい。
二ケイ酸リチウムやジルコニアなどのオールセラミッククラウンは、
メタルボンドの約4~12倍の強度を持ち長期安定性が良いのです。
スクリュー固定はインプラント埋入時の位置が限定されますが、
破折した時などのリペアや歯肉炎症時のメインテナンスが容易になる。
しかしケースによってはスクリュー固定では厳しくなることもあり、
泣く泣く接着剤固定で上部構造をセットすることも…。
このケース(写真上)のように手前の天然歯の歯根に接近しないよう埋入すると、
咬合面のアクセスホールの位置が悪くなるので困ります。
そんな時ある一定の範囲内で角度補正ができると、
咬合面の理想的な位置(写真下)にアクセスホールを出すことができます。
最近ではこんな便利な角度付スクリューがありますので、
今まで泣く泣く接着固定にしていたケースも快適にスクリュー固定が可能。
生体の一部として長期間快適に機能してもらうには、
何かあった際に簡単にメインテナンスができたほうがいい。
そういった工夫もインプラント治療を行う際には大切ですね。
進化のスピードは速いのです。
つい最近も10年前に他院で行ったインプラントの上部破折のリペアがあり、
かなり苦労しましたが最新のシンプルなシステムに新しくしました。
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