前歯のインプラントはとても難しい。
わずかなポジションミスが命取りになる。
本当にシビアなんです…。

前歯2本となると更に難易度はアップ。

インプラント同士が隣接すると血流が不足しやすく、
長期的に骨吸収や歯肉退縮が起きやすくなる。
ど真ん中で目立つので隙間は審美障害に直結する。

本当にハイリスクなのです。

できるだけ健全な周囲組織を確保したいので、
インプラントサイズはやや小さめにし、
予め痩せても良い内側の位置に埋入しておく。

同時に骨造成を行い結合組織移植も同時に。
ボリュームが出すぎた分には減らせるが、
不足したらまた移植を改めて行わなければならない。

今日の前歯2本のインプラントオペは、
C4で歯根の深部まで軟化象牙質でボロボロ。
歯根の唇側側一層を残すソケットシールドを考えていたが、
あまりの資質の悪さに結局全て抜歯することになった。
大量に骨造成し結合組織移植も同時に行った。

オペを見学していた臨床研修医に、
審美症例とは何かと質問された。

他の歯科医院はわかりませんが、
おそらく当医院に通われてる患者様は、
かなり高い期待でいらっしゃってる。

だから…

全てが審美症例

なんだよ。

こんな風に答えました。
明日も頑張ろう！