今日は右上下の手術。(青い丸部分)
上下ともに抜歯して1か月弱。
なので抜歯してできた穴はまだある。
下顎はインプラント埋入し骨造成も。
上顎は骨造成のみを行って4か月後に埋入する。
時間が経てば新しい骨新生で必要量が十分になる場合と、
ダメージが大きすぎて時間が経過しても骨が足りない場合。
この見極めがとても重要なのです。
今回の上顎の場合は後者。
おそらくどんなに時間が経っても骨量は不十分なので、
歯肉がある程度しっかりしたら骨補填のみを先に行う。
それなら抜歯と同時にすればいいという意見もあるが、
ダメージが大きすぎると感染物を取り残してしまうので、
あえて少し経過してから行うことが個人的には多い。
反対側の下顎臼歯部はちょっと問題を抱えている。(黄色い丸部分)
ヘミセクションして半分残した歯根でブリッジにしているが、
いつ限界が来てもおかしくない状態である。
しかしその下には小臼歯が埋伏(骨の中に埋まっている)しており、
抜歯後インプラントはかなり困難になりそうだ。
埋伏歯をよけて埋入するのか埋伏歯を抜歯して骨造成するのか。
または前後の歯がすでに削ってあるのであえてブリッジにするか。
そんな将来のお話も患者様にはすでにお伝えしてある。
治療計画は担当する歯科医の持つ「物差し」によってかなり違う。
2年の物差し
5年の物差し
10年の物差し
20年の物差し
長い物差しを持つ歯科医に担当してもらえばよいが、
短い物差ししか持たない視野の狭い歯科医だと、
いつもあちこちにトラブルが起きてしまう…。