上顎大臼歯部は上顎洞という頬骨の内側にある空洞があるため抜歯後骨量が不足することが多いです。
また骨質も軟らかいためインプラントを固定するためには様々な骨造成を行う必要があります。
・保存不可能な歯の抜歯 (写真左)
差し歯が外れたまま数年間放置していた歯は感染歯質が多く一部割れていました。
抜歯する際には周囲の組織の挫滅を最小限にしながらも感染物をしっかり除去します。
・骨造成 (写真中央)
頬側側壁を小さく開窓し内面の膜を剥離してできたスペースの中に骨補填材料を填入します。
同時に7番の抜歯部位にも骨造成を行い4~6か月ほど待ちます。
・インプラント埋入+最終上部構造装着 (写真右)
骨造成後約半年経過したら初期固定の良いタイプのインプラントを埋入します。
その後4か月ほど経過したら仮歯での慣らし期間を経て最終上部構造を装着します。
上顎臼歯部は骨不足になりやすいため上顎洞底を挙上し何らかの骨造成を行うことが多いですが、
歯冠側の骨吸収も解決しておかなければ周囲とアンバランスな清掃不良の長い歯になってしまいます。
なので歯冠側(今回で言う抜歯した歯の部位)にも同時に骨造成を行いサンドイッチするように骨造成し、
本来の歯槽骨の厚みを回復しておかなければ長期予後の良いインプラント治療にはなりません。
また今回のような上顎洞に大規模な骨造成を行った部位のインプラント上部構造は、
将来のインプラントの迷入防止のために上部構造を連結固定しておくことも重要です。
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通算18000本以上の経験のある日本口腔インプラント学会専門医が担当
医)京和会 KU歯科クリニック 渋谷・銀座・青山・新宿・品川・世田谷・成城
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