上顎6番7番の連続欠損部のインプラント治療。
2本ともに歯槽骨のダメージが大きく骨量不足。
7番は膿のせいで骨が溶け上顎洞底の皮質骨が極薄。
もしかしたら上顎洞とつながっているかもしれない。
(写真上左)
そんな心配もあったので抜歯後約1か月半。
術後に縫合できる軟組織(歯肉)の成熟を待ち、
本日まず1回目の骨造成を行いました。
元々の既存骨は水色のラインで囲まれた部分で、
今回骨造成したのはそれを囲む緑のライン。
(写真上右)
手前6番はサイナスリフトで側面から大量に骨造成。
奥の7番はやはり一部上顎洞を交通していたため、
掻把後にその部分をバリアして歯槽張側からGBR。
歯槽頂側の増骨をしないと歯が長くなるので、
上下でサンドイッチすることが大切です。
4~6か月後には、
① 6番のスタンダードなインプラント埋入
② 7番のソケットリフトでのインプラント埋入
を同時に行う予定です。
咬合力のかかる大臼歯部で骨の状態も悪い。
なので1本ではなく2本のインプラントで支えたい。
対合歯も7番までしっかりありますので、
咬合バランス的にもそれが安全かと思います。
6番部の正面からみたCT画像。(写真上)
最初の画像は顔を側面(横)から見た画像です。
こちらは上のCT画像の青いラインでスライスし、
お顔を真正面から見たイメージになります。
左は術前で右は術後。
約1~2ミリくらいしかない皮質骨ですので、
側面から約15ミリほど開創して洞粘膜を剥離し、
そのスペースに骨補填を大量に行いました。
一気に7番まで大きく剥離することも考えましたが、
洞粘膜が破けてしまうなど様々なリスクを考慮して、
安全に2度の手術に分けることにしました。
可能な限り手術回数を少なく低侵襲にしたいですが、
安全性の担保と長期間の安定は最優先になります。
麻酔が効いた状態でスタートし最後の縫合終了まで。
手術時間は約40分ほどになります。
骨量不足でインプラントは難しい…
取り外しの入れ歯は絶対に嫌だ…
簡単にあきらめずにご相談ください。
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