保存不可能な歯を抜歯して、同時にインプラント埋入と骨造成を行い固定式仮歯を装着する。
これを抜歯即時インプラント埋入即時荷重(即時負荷)と言います。
外科処置の回数が少なくなり痛みや腫れが最小限で済むメリットはもちろんですが、
抜歯前の周囲組織を温存しやすくなり元の形態を崩さないので審美領域では有効です。
なくなった組織を再生させるより今ある健全な組織を温存するほうがはるかに簡単です。
感染物を綺麗に除去したり安定するまでの仮歯の固定法など様々な配慮が必要ですが、
前歯のような審美領域となるとわずかな歯肉の退縮が審美性を損ないます。
当医院では諸条件が揃った場合に抜歯即時埋入即時荷重を行います。
こちらのケースは平成26年に行いましたので今から7年前。
太い金属製のコアの接着部分から亀裂が入り感染して保存不可能でした。
CTによるインプラントシミュレーションを行い事前に固定式の仮歯を準備しておきます。(写真上)
周囲組織を挫滅させないよう抜歯して予めやや口蓋側にインプラント埋入し隙間には骨造成。
その後準備しておいたの仮歯を固定して下の前歯が突き上げないよう調整し4か月ほど結合期間を待ちます。
4か月間1度も仮歯を外すことなく最終的なセラミッククラウンを装着。
圧迫され歯肉がやや貧血してますが10分ほどで消失しました。
貧血が長く消えない場合は貫通部の形態が膨らみすぎていることになります。
その状態のまま装着してしまうと長期的に歯肉退縮の原因にもなりますので、
必ず歯肉貫通部分の形を理想的に調整しなおさなければなりません。
10分足らずでこのように貧血帯もなくなり周囲の健全な歯肉と同じ色になってきました。
この時代はフルジルコニアクランではなく二ケイ酸リチウムという材料です。
隣の天然歯と色調も形態もバランスよく合っていると思います。
こちらは通常のモデルですが現在なら初期固定を得やすいタイプで行うでしょう。
抜歯と同時に骨造成した部分も安定しているのがわかると思います。
最低でも年に1度はこのようなレントゲンで周囲組織の状況の確認が必要です。
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