子供のころから診てもらってる近所の気心も知れてる開業医。
でも脳や心臓の命に係わる治療はそこではさすがにできません。
紹介状をもらって専門医のいる総合病院に行くでしょう。
ここ一番のシビアな治療に関しては1つの道を追求した専門医に相談。
もちろん幅広い知識を持ったうえでの専門性でなければならないが、
広く浅くのオールラウンド型と違いその分野に集中して仕事している。
というよりもあえて専門外のパートはチーム力で支えるようにし、
自身はその重要な専門分野に集中できる環境を構築しているのである。
こういう環境を整えるにはある程度の中規模組織を作らなければならない。
歯科医院の大半は単独開業。
つまり一人の歯科医が広範囲の一般歯科治療を行っている。
スキルアップのために様々な勉強会がいつもどこか開催されているし、
医療は日進月歩なので最新情報の取得とスキルアップは欠かせないのだ。
でも世界中どんな人でも24時間365日しかなく寝なきゃだめだし余暇も必要。
マイクロスコープを使用した歯内療法
芸術的なダイレクトボンディングでの修復
強度のある最新マテリアルを使用した審美補綴
インプラントにまつわる骨造成と軟組織移植
予防管理メインテナンスと歯周病治療
咬合管理や歯列矯正
局部義歯や総義歯
高齢者の咀嚼嚥下指導
小児歯科治療
パッと思いつくだけでもこれだけたくさんの分野があって、
単独の歯科医で全てを高水準に維持するのは不可能。
欧米のようにそれぞれの専門開業医がチームを組む方法もある。
自分の担当パート以外はチーム内の専門開業医に紹介され、
終わったら再びその医院に戻るという経営の違う個人がグループを組む形式。
しかしこれは患者さんがあちこち移動しなければならないし、
治療効率も良くないので色んな無駄が生じやすい。
医科と違い歯科は大学病院か個人開業医の両極端しかないので、
専門分野や守備範囲の違う歯科医が集まりグループ化したらいいのでは。
そんなことで少し点在させて需要を拡大しスタッフをキープしている。
最初からそんな風に考えていたわけではないのですが、
試行錯誤しているうちに現在のKU歯科クリニックグループのスタイルがある。
7つのクリニックがそれぞれの分院長に任せっきりではなく、
どの医院に行っても医院コンセプトや治療の流れや器具器材も材料も同じ。
私たち歯科医も歯科衛生士もちょこちょこ移動し診療にあたっています。
担当医のスキルを超えた難症例の場合は必ず私に相談がある。
今やインフラが整っているのでほぼ同時進行で情報共有が可能だ。
個人で 幅広くオールラウンド型で行っている歯科医院。
うちのように少し面倒な難症例を対応する総合的な歯科グループ。
どちらも必要なのです。