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診療風景

メタルフリーを追求しています

開業当時から金属不使用の歯科治療を目指しています。

4月に開業25年目に突入しますがこの方針は変わりません。
金属フレームに陶材を焼き付けるメタルボンドが主流の時代から、
まだ今ほどの強度を持っていなかったオールセラミックを使ってきた。
初期のインセラムやエンプレスですね…。

クラウンをオールセラミックで追求しているのですから、
範囲の狭いインレーやアンレーも当然金属不使用で行いたい。
私が開業した当時の素材に比べてかなり強度があるので、
とても活用範囲が広がり安心感があります。

このケースのように隣の歯と接触する面を含む窩洞でも、(写真 上)
長期的に安定した機械強度が維持できるのです。
この写真はまだ試適の段階で接着剤を使ってません。
これを色調を合わせた最終接着剤で付けると色が馴染むのです。
メタルと違いセラミックインレーは合着ではなく接着。
なので接着テクニックが重要でヒューマンエラーも大きい。
その前に支台歯形成がメタルと全く違いますから、
その基本をしっかりマスターしなければ適合が緩くなります。

このケースのように強く当たる部分を覆わなければならない場合に、
従来の焼成型セラミックの8~12倍の強度のジルコニアを使います。
審美的には被せ物にしてマージンも歯肉縁下に設定し、
完全に覆ってしまうクラウンにする方もいるかもしれませんが、
これだけ歯肉が退縮していて歯根が露出しているとなると、
逆にかぶせ物にすることで神経への悪影響が出る可能性が高くなる。

前歯ならともかく奥歯ですから歯根部分の色合わせはあまり追求せず、
歯根の濃い色との違いが多少あっても神経を守り強度を保つことが優先。
健全歯を削合しすぎず安易に神経を取らないことが最優先されるのです。
これは世界共通の認識かと…。

歯科医や技工士によって考え方や好みに違いがあります。
更に日本は長年健康保険で金属を使った歯科治療が中心でした。
アレルギーや腐食の心配のある金属だけど安く整形しやすいから…
そんな理由でパラジウム合金を使ってきたのです。
しかしパラジウムが自動車の触媒で需要が高まったことで、
10年前の12倍もの価格になってしまっています。(パラジウム単体で)
なので健康保険でパラジウム合金を使用するつじつまがあわなくなり、
急速に方向転換していると言った状況。

そんなことがなくても他の理由で脱メタルを推進する歯科医が増えた。
欧米に比べて大きく後れをとってしまいましたが、
ようやく日本の歯科治療も(健康保険による)良い方向に向かうのでは…
と期待しております。

15年前に卒業したての女性新人技工士を採用し始めたメタルフリー院内ラボ。
当時この技工室の工事を依頼した際に、
「先生、鋳造機がない技工室って何をやりたいの?」
なんて業者さんに不思議がられましたが、
今になってこの時代を見越していたんだねとお褒めの言葉を頂きます。

ちなみにこの写真はマイクロスコープで強拡大して撮影した画像。
だいぶ前に撮影したものなのでピントが合ってませんが、
この拡大レベルで支台歯形成したり適合チェックしたり、
セメント除去もしています。

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平成8年から変わらないメタルフリーコンセプトの歯科医院です。

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