今日が祝日という事もあるのか、
昨日は外科処置が多い1日でした。
親知らず抜歯も3ケース。
しかも全て埋伏状態。
あまり積極的でない歯医者さんが多いようで、
当医院には抜歯希望の患者様が多い。
近隣の歯科医院からも依頼されることも多いし、
患者様自身で調べて来院される方も。
「痛くなければいいんじゃないですか…」
と様子見でいいとお話しされる先生もいらっしゃいますが、
上のCT画像の様に斜めに手前の歯に食い込んでしまっていれば、
歯周病や虫歯のリスクが高くなるので後々困る。
最近はそういうことを理解されてる患者様も多い。
「移植に使えるから安易に抜歯しないで…」
と言う歯医者さんもたくさんいらっしゃいます。
でもこのように歯根先端がくるりと曲がってたら、
移植の成功率はかなり低くなってしまいます。
状況により判断…ってところでしょうか。
アナログのCTではここまで鮮明に確認できません。
歯根ができる時に下歯槽神経を囲む硬い皮質骨に当たり、
歯根先が180度くるんと曲がっていることもわかる。
埋まった親知らずは周囲の骨を削合したり、
歯をいくつかに分割して抜歯するので、
危険部位を3次元的にしっかり確認しなければなりません。
事前に内部のイメージをすることができるので、
切開の位置や剥離範囲などを効率よく小さくできる。
結果的に侵襲を小さくできるので、
術後の痛みや腫れも最小限にできるのです。
ちなみに埋まった親知らず抜歯時のCT撮影は、
数年前から健康保険適応になりました。
3割負担で3500円ほど。
安全な抜歯のためにも必要不可欠です。
KU歯科クリニックは7医院全てに歯科用CT完備です。