抜歯後2か月。
まだ上顎洞内の粘膜の肥厚があります。
10~15ミリほどでしょうか。
肥厚が10~15ミリだとサイナスリフトを躊躇する場合がありますが、
原因もしっかりわかっているので 本日サイナスリフトを。
頬骨側壁から直径約10ミリほどの窓開けしそこから骨造成。
1歯分なので切開剥離も最小限で低侵襲です。
既存骨量は垂直的に1~2ミリしかなく極薄でしたが、
同時にインプラント埋入までを一気に行いました。
一昔前なら同時埋入なんてとんでもないですが、
近代インプラントは貧弱な骨に固定しやすいものが多い。
通常ならこれくらいの骨吸収を起こしていると、
サイナスリフトして5.6か月待ってからインプラント埋入。
埋入後更に3.4か月経過してから上部構造製作。
なんだかんだで10~12か月くらいの長期戦になります。
しかしインプラントそのものの表面性状の改良や、
軟らかい貧弱な骨に固定しやすいデザインのものを使い、
成功率を下げることなく期間や侵襲を最小限にします。
同時にできたことで4.5か月の短縮と手術回数が1回減った。
痛みと腫れの少ない「低侵襲インプラント治療」を心がけます。