インプラント埋入と同時に骨補填を行うのではなく、
骨造成のみを先に行って数か月後に改めてインプラントを埋入。
これをステージドアプローチと言います。
できるだけ様々な外科処置を同時に行い、
痛みや腫れのダメージを小さくしますが、
骨量不足が大きな場合はやはり増骨が必要不可欠。
他院で抜歯した直後にご紹介で当院に来院。(写真上)
左下の連続抜歯部分のダメージが大きかったので、
ステージドアプローチで行うことにしました。
特に犬歯部分の骨がかなり細く切り立っており、
このままでは全く幅が足りなく埋入不可。
連続4本欠損に3本のインプラントの計画だが、
犬歯は過重負担が大きな歯なので単独埋入したい。
幅と高さの両方を3次元的に増やしたい。
高さを増やすのはとても難しいのですが、
予想以上の増骨に嬉しい悲鳴…。
ポイントは奥の親知らずですね。
最終的には抜歯予定なのですがあえてまだ抜かない。
これが今回のケースの骨造成成功のポイントだったと思う。
仮義歯を参考にしながらガイド無しのフリーハンド。
静脈内鎮静法にて約40分ほどのスムーズなオペ。
無事3本ともに長さ10ミリを埋入完了。
今ある組織を挫滅させずに保存することは大切ですが、
既に無くしてしまった場合はしっかり増やすことも重要。
2か月後に固定式の仮歯が入る日に、
この奥の親知らずは抜歯予定です。
様々な骨造成法や材料がありますが、
当医院ではできるだけ痛みや腫れが最小限になる
効果的方法を提案させていただきます。