他院で抜歯した下顎大臼歯部2本のインプラント治療。
奥の7番はともかく手前の6番のダメージは大きい。
まず骨造成を行い数か月後にインプラント埋入を行う
ステージドアプローチを選択することにした。
初診時のCTの3次元画像(写真上)
問題の6番部をスライスし正面から見るとL字型。
本来骨があったはずだが溶けてなくなっている。
水色で囲んだ部分が本来骨があった範囲。
かなり大きなダメージだったことがわかる。
骨質も軟らかい海綿骨がほとんどなく皮質骨のみと硬い。
さらに下歯槽神経(赤い丸)も近い。
従来だとこれくらい骨欠損がある場合は、
かなり大掛かりな移植手術が必要で、
その分術後の痛みや腫れは大きくダウンタイムも長い。
そして術式が複雑になればなるほど成功率が下がる。
人工材料の進化のスピードは凄まじく早い。
なので今はわざわざ他に痛い部分を作ることなく、
人工材料だけで安定した骨造成ができるようになった。
こちらのケースでも人工材料のみの補填を行い、
自然に溶ける取り扱いやすい膜で固定しただけ。
数か月後にこのようにしっかりとした増骨ができており、
理想的な位置に理想的なサイズのインプラントを埋入できた。
水色で囲まれた部分が人工材料のみで骨造成した部分。
可能な限り痛みや腫れの少ない低侵襲インプラント手術を追求します。
ステージドアプローチ
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