東京・渋谷
スタンダードプリコーション 標準的感染予防策
新型コロナの感染防止対策の1つとして、
「スタンダードプリコーション」
と言う言葉がよく聞かれるようになりました。
「スタンダードプリコーション」は標準的な感染予防策ともいわれ、
院内感染予防の目的でCDC(米国疾病管理予防センター)で作成されたもの。
「誰もが何らかの感染症を持ってるかもしれない…」
と考えて全ての患者様に対応すると言う概念からできています。
そしてこの概念は全ての患者様・医療従事者に適応され、
血液、全ての体液、汗を除く分泌物、排泄物、傷のある皮膚、
そして粘膜が感染原因になりうるという考えに基づいているのです。
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実際のスタンダードプリコーションは下記の通り
①手洗い
全ての医療行為の基本で、感染防止に対して最も大きな役割を果たすのが手洗いです。
・患者に直接触れる直前、直後
・患者のすぐそばにある物品に触れた直後
・手袋(滅菌・未滅菌)をはめる直前、外した直後
・同一患者の処置中に汚染部位から清潔部位に移る時
手洗いにも石鹸と流水で行う日常的なものもあれば消毒用アルコールの刷り込みを加えたり、
ラビング法という手術時の特殊な手洗いのようなものもあります。
②防護用具
・手袋
感染源となりうるものに触れるときや患者の粘膜や傷のある皮膚に触れるとき、
清潔な手袋(滅菌・非滅菌)を使用する。
ガウンなど他の防護用具を身に着ける際は1番最後が手袋でガウンの袖口を覆うように。
使用後は内側が外側になるように外しもう1枚もその中に入れてその場で捨てる。
・マスク・ゴーグル・フェイスシールド/マスク
体液・体物質等が飛び散り,目・鼻・口を汚染する恐れのある場合に着用する。
∴サージカルマスク:平均4~5μⅿの細菌を含む粒子を防ぐ(飛沫感染用)
∴N95 微粒子用マスク:1μⅿ以下の粒子を95%以上ブロックする保証(空気感染用)
サージカルマスクは鼻と口をしっかり覆い、空気がマスクの横から入らないよう装着。
針金部分が鼻側にし装着後に針金を鼻の位置に合わせて曲げること。
外す際は表側を内側にし触れないように注意して捨てること。
・ガウン
衣服が汚染される恐れのある場合に着用する。
汚染されたガウンは患者毎にその場で破棄。
交差感染を防ぐ。
③器材・リネン
汚染した器具やリネンが、自分の皮膚や衣服、あるいは他の患者に付着させない。
リネン類は手間や人件費などの観点からディスポーザブル(使い捨て)が大半。
器具も使用後に適切な洗浄・消毒・滅菌を行うがディスポーザブルの範囲が拡大している。
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医療従事者は今回の新型コロナ感染防止のためにと言うわけではなく、
普段からこのスタンダードプリコーションを順守して医療行為を行っております。
特に歯科は血液、唾液に近いのでどの歯科医院も当たり前に徹底されているはず。
マスク・グローブを装着すればよいと言うものではないのです。
他の業種の方も「スタンダードプリコーション」と検索し、
マスクの装着の仕方やグローブの外し方なども参考にされてみて下さい。
わかりやすく図解されています。(情報が多すぎてここには書ききれません)
皆さんご心配されている歯科治療による感染リスク。
現時点で「歯科医院を通じて新型コロナウィルス感染」は、
1件も報告されていません…。(5月17日現在 日本歯科医師会)
歯科医院の感染対策について
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