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安全対策

人命救助

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人生はまさかの連続。

この前ある人に数年前にあんなことがあったよね…

って言われ思い出した。

それは6年前の4月後半の暑い日。
私はいつも通り渋谷院に出勤した。
クリニックは9時から始まるのだか、
その日は朝から電話がたてこみギリギリ。

裏口のドアを開けるとすぐ、
「先生、すぐ来て!」
と、受付スタッフが迫ってきた。
なんだなんだ???

「道路で人が倒れてるから…」

そのままクリニックを裏口から表玄関にスルーし、
神泉方向をみると物凄い人集りが…。

国道246号線沿いの歩道hあ朝の通勤ラッシュ。
ものすごい人混みをかき分け現場に到着すると、
私と同じくらいの年の男性が倒れていた。
頭から血を流しており全く動かない。

脈もとれないし呼吸もない…。
沢山の人ごみの中で気道確保し心臓マッサージ。
スタッフに医院からAEDを持ってくるように指示。
心臓マッサージをひたすら続ける。

そんな事をしてる間にサイレンと共に救急車が到着。

救急隊と一緒にAEDで電気ショックを行った後、
その方を救急車に乗せた…。

考える時間もなく、
準備する余裕もなく、
まさに1分1秒が生死を分ける。
こんなまさかの場面に遭遇するなんて…。

そして後日消防署で感謝状を頂いたのです。

「来月から職場復帰する事になりました」

その男性の上司の方から連絡を頂いた。

3日後に心肺は正常に戻ったが意識がまだだと。
低体温療法を行い様子をみているとのことだった。
2週間後に意識が戻り、ついでに心臓手術をするのだと。
元々弱かった心臓の冠動脈を正常にする目的だそうだ。
そしてようやく院内のリハビリもひと段落し、
今は職場復帰に向けて自宅療養中。

本当に嬉しい報告でした。

1年半前に母校日本歯科大学の卒後研修で、
麻酔科主催の救急蘇生のコースに参加した。
AHAというアメリカの救急蘇生団体の医療従事者向けのコースは、
講義、実習、試験を1日がかりで行うハードな内容。
でも、一緒に連れて行ったスタッフも勉強になったと喜んでいた。

しかし、偶然か必然か…。
こんなことってあるのだろうか。
振り返ると、1年半前の救急蘇生コースの参加は、
この日のための訓練だったような気がしてならない。

人生全ての出来事に意味がある

って思うから、
きっとこの方を助けるために私はその訓練をしたのだと。
でなければあんなに冷静に対応できたかもわからない。

人生いつ何時、どんなまさかが起きるかわかりません。

平常時はちゃんとできて当たり前。
まさか出来事が唐突に起きた時に、
いかに冷静かつスピーディーに適切な対応をとれるか。
これがその後の人生を決めるのだと思う。

 

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