歯内療法は大きく分けると2つあります。
1つは虫歯が悪化し歯髄が細菌感染を起こしてしまう状態。
これは抜髄処置と言います。
もう1つは感染歯髄が原因で歯根外に膿を作ってしまう状態。
こちらは感染根管処置と言います。
感染根管の原因は抜髄処置の際の歯髄の取り残しなど様々で、
まずは根管内の再清掃をしっかり行わなければなりません。
その後再び細菌が侵入しないよう封鎖します。
抜髄処置に比べて時間もかかりますし、
神経を取ってから時間が経過して乾燥してますので、
歯そのものに亀裂が入ってしまうなどのリスクもあります。
どんなに素晴らしいセラミッククラウンを入れたとしても、
この歯内療法がしっかりできてなければいつか問題が起きます。
今日は上顎6番と7番の感染根管処置を行いました。
6番(第一大臼歯)は3つの歯根があります。
前回は古い充填物を取り除くまでを行いましたが、
今日は全ての根管が先端部分までめでたく開通。(写真上)
膿を外に出し根管を綺麗にするための大切なトンネル。
3本とも本日開通しました。
下顎に欠損部分がありインプラント治療予定だったので、
初診時にCT撮影を行っていました。
大臼歯の複雑な形態の根管が3次元的にわかります。(写真上)
この先トンネルがどうなっているか事前に分かったほうが、
細かく繊細な動きするのにを安心してできますよね。
赤く囲まれた部分が上顎6番と7番。
CTで頭を横にスライスして上から見た画像です。(写真上)
もやもやしてる部分が歯根を支えている歯槽骨。
歯根の周りの黒く抜けてる部分が、
歯根嚢胞のせいで骨が溶けてなくなってる部分。
溶けすぎて一部外側の硬い壁が壊れていますよね。
膿が骨の中に溜まってられず骨と歯肉を突き破った。
怖いですよね…。
今日の私は午後から銀座院に出勤。
北海道からいらした患者様の定期健診。
足立区在住の古い友人の犬歯の抜髄処置。
そしてこちらの患者様の感染根管処置。
歯内療法DAYでした。