真横に埋まった親知らず。
硬いものを食べなくなって顎が小さくなっている現代人ですから、
親知らずがまっすぐ萌出するためのスペースがないことが大半。
若い人で親知らずが真っすぐ生えて上下できちんと咬みあってる人。
ここ最近お目にかかったことがありません…。
斜めに埋まっていたり完全に真横に埋まっていたりして、
親知らずと手前の歯との間に隙間を作ってしまってる…。
中途半端に歯肉から顔を出してる場合はもちろんだが、
完全に歯肉に覆われてる場合であっても微妙な隙間があることが多い。
静かに虫歯や歯周病が進行して気づいたころには大問題になってることも。
下の前歯の歯並びが突如悪くなってきたのも親知らずが原因の可能性あり。
そんなことをしっかり理解されてる患者様が当医院には多く、
健全歯に悪影響を及ぼす前に積極抜歯を希望されるんです。
上の2次元パノラマレントゲンを診ると完全に神経に重なっている。
3つくらいに分割して親知らずを抜歯するのだが、
神経が3次元的にどの位置にあるのかを正確に判断したい。
こういった親知らず抜歯のCT撮影が保険適応になったので迷わずCT撮影。
神経は思い切り舌側にあったので思ったよりも簡単に抜けそうだ。
しかも私が分割したいポイントでは神経と歯根の間にしっかり距離がある。
CTによる3次元データがあるので、細かな位置関係がわかるから安心できる。
インプラントにしかCTを使わない先生もいるようだがそれは大きな間違い。
プランニング通りに最小限の切開剥離と歯槽骨除去し3つに分割。
神経を圧迫しないように回転させて歯根を除去。
途中麻酔を少し追加しながらもスムーズに抜歯して縫合5針。
約10分の下顎骨性水平埋伏智歯抜歯でした。
痛みや腫れがあってもなくても予防的に親知らず抜歯はしたほうが良い。
担当医の先生によって親知らずの解釈は様々ですので、
よくお話をお聞きになってください。
親知らず抜歯の際の注意点
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