抜歯、骨造成、インプラント埋入、仮歯の装着、セラミックの装着。
インプラント治療にはおおまかにこのようなステップがあります。

「この歯は保存できません。まず抜歯しましょう…」

こんなことを担当の先生に言われたら、

「ちょっと待った！」

です。
抜歯後の治療方針を決めずにとりあえず抜くだけ抜く。
審美的要求の高い前歯の場合は慎重に考えなくてはなりません。

抜歯をすると歯根膜にあった血流がなくなりますし、
外科処置によって少なからず周囲組織を挫滅させます。
歯の長さの違いや歯肉のわずかな退縮…。
これは前歯の場合仕上がりに大きな影響が出ます。

組織がやせ細ってから移植をして増大させるよりも、
まずは今の状態からの変化を最小限にしなければなりません。

できる限り外科処置の手数を少なくし、
周囲を挫滅させず形態を維持させる。
条件が揃えばそれぞれのステップを同時に行う。
これが前歯の場合とても重要なのです。

感染があり強い痛みや腫脹がある場合などは例外ですが、
できるだけ抜歯の前にその後どうするかを決めてください。

担当医の先生と抜歯後どんな処置で回復するか。
インプラント？　ブリッジ？　入れ歯？
しっかり方針を決めてから治療を開始することが大切です。

なので安易にすぐ抜歯は「ちょっと待った！」

もちろん奥歯もそうですが、
前歯の場合は特に注意が必要です。

最近すでに抜歯された状態でご相談にいらっしゃる方が多いですが、
できたら抜歯する前の状態でいらしていただけると嬉しいです。
治療中の過ごし方も重要で仮歯をどのように入れるかなど。
組織再生にはとても影響が大きいわけです。

抜歯とインプラントは同じ先生のほうが良い。

現在はCTなどで事前情報をたくさん得られますので、
治療前に様々なことを決めておくことが可能です。